ホリエモンの実刑は妥当か不当か
最近、ホリエモンが収監されたこともあってか、その判決についての意見を目にする機会が多い。
俺はライブドア事件について、大して詳しくもなく、最近のいろいろな人の意見を目にすることでなんとなく、ああこういうことだったのかということがわかってきた。
最初はホリエモンを擁護する意見が耳に入った。
ライブドア以上に、多額の粉飾をしていた企業がいるのに、実刑判決を食らったのはホリエモンがはじめて。それはホリエモンが目立ちすぎたため、やっかみのような感情で実刑にされたのだ。という意見。
ほうほう、なるほどね。検察も人間とはいえ、そんな感情で判決くだされちゃたまったものじゃないな、と思ったものだ。
そもそも当時の世論自体が、ホリエモンを悪だとする風潮だった。
テレビでの報道がまさにそのように見せるものだったので、その実態はどうであれ、世間では「ホリエモン=悪」というふうに映ったであろう。
そして、ホリエモン自身も徹底的に罪を認めなかった。それが反省の態度が見えないとして、ますますホリエモンの印象は悪くなっていったというわけだ。
けれど、本当にホリエモン自身は不当な判決だと思っていたのだから、反省しているような態度をすれば刑が軽くなるにも関わらず、あえて判決には抗い続けた。日本の検察は腐ってやがるな、とホリエモンを擁護する人たちの話を聞くと思うのである。
一方で、俺はホリエモンへの判決は妥当だという意見も読んだ。
それによると、どうやら粉飾そのものが問題なのではなく、「株価を吊り上げる目的での粉飾」というのが問題のようなのだ。
こうした目的で粉飾した例は過去にはなく、そうなると前述の「他の企業はもっと多額の粉飾額なのにライブドアだけ」という主張は意味をなくす。
そして、こうなってくると、論点はホリエモンが「株価を上げるために意図的に粉飾したか否か」という点になってくる。
これはもう正直、わからんよね。
ホリエモンに近しい人は、彼の人柄なども知っているからか、「意図的ではないはず」みたいなことを主張している。きっと実際に会うとそういう印象をうけるのだろう。
しかし判決となると、客観的な事実から判断するほかないため、この判決になったのだろう。
もちろん、出る杭を打つようなそういう要因も少なからずあったのかもしれないが、それがすべてではない、というのが相互の意見を読んだ後の俺の感想。
まあ、原発関連のこともそうだけど、こういう話って極端にどっちかに偏った意見が多いよな。世の中、0か1の単純な話ではないってわけだ。